第3章:40代男性のための食事改善実践ステップ
「栄養のことは、なんとなく分かったけど…」
「具体的に、どうすればいいの?」
そんなあなたのために、食事改善を 「今日から」 実践するための、具体的なステップを紹介します!
3.1 現状把握:自分の食生活を振り返る
まずは、自分の食生活を客観的に把握することから始めましょう。
「自分は、ちゃんと食べているつもり…」
そう思っていても、実は栄養バランスが偏っている、ということはよくあります。
食事記録をつける
最も効果的な方法は、「食事記録」 をつけることです。
食べたもの、飲んだもの、その量、時間などを、記録します。
手書きのノートでも、スマホのアプリでも、自分が続けやすい方法でOKです。
最初は面倒かもしれませんが、数日続けるだけでも、自分の食生活の傾向が見えてきます。
チェックリストで確認する
「食事記録は、ちょっとハードルが高い…」
そんな方は、簡単なチェックリストを使ってみましょう。
例えば、
- 朝食は毎日食べていますか?
- 1日3食、規則正しく食べていますか?
- 野菜は、毎食食べていますか?
- 肉や魚、大豆製品など、タンパク質は十分に摂れていますか?
- 甘い飲み物や、スナック菓子をよく食べますか?
- 外食やコンビニ食が多いですか?
など、自分の食生活を振り返るための質問に、YES/NOで答えてみましょう。
健康診断の結果を確認する
健康診断の結果も、重要な情報源です。
- 体重、BMI、腹囲
- 血圧、血糖値、コレステロール値
- 肝機能、腎機能
などの数値に、異常はありませんか?
もし異常があれば、それは食生活を見直すサインです。
体組成計で測定する
最近は、家庭用の体組成計でも、
- 体脂肪率
- 筋肉量
- 内臓脂肪レベル
- 基礎代謝量
など、さまざまな項目を測定できます。
これらの数値を定期的に測定することで、自分の身体の変化をより詳しく把握できます。
3.2 目標設定:具体的で、無理のない目標を
現状を把握したら、次は目標設定です。
「よし!今日から、完璧な食生活にするぞ!」
と意気込むのは良いことですが、無理な目標は長続きしません。
具体的な目標を立てる
「健康的な食事をする」というような、抽象的な目標ではなく、
- 「体重を3ヶ月で5kg減らす」
- 「体脂肪率を半年で3%減らす」
- 「毎日、野菜を350g食べる」
- 「週に3回、30分以上の運動をする」
など、具体的で、数値化できる目標を立てましょう。
無理のない、継続可能な目標設定が重要
最初から高い目標を設定すると、挫折しやすくなります。
まずは、
- 「毎日、朝食を食べる」
- 「夕食の白米を、玄米に変える」
- 「飲み物を、ジュースからお茶に変える」
など、小さなことから始めましょう。
そして、少しずつ目標をレベルアップしていくのが、成功の秘訣です。
3.3 食事プランの作成:1日の摂取カロリーとPFCバランス
目標が決まったら、次は具体的な食事プランを作成します。
1日の摂取カロリーを計算する
まずは、自分の基礎代謝量と、活動レベルから、1日の摂取カロリーを計算します。
- 基礎代謝量: 何もしなくても消費されるエネルギー量
- 活動レベル: 日常生活での活動量
これらの情報は、インターネットで簡単に調べることができます。
PFCバランスを意識する
PFCバランスとは、
- P: Protein(タンパク質)
- F: Fat(脂質)
- C: Carbohydrate(炭水化物)
の、3つの栄養素の摂取バランスのことです。
40代男性におすすめのPFCバランスは、
- タンパク質: 15~20%
- 脂質: 20~30%
- 炭水化物: 50~65%
が目安です。
ただし、これはあくまでも目安であり、個人の体格や活動量、目標によって異なります。
朝食、昼食、夕食の理想的なメニュー例
具体的なメニュー例を、いくつか紹介します。
朝食
- 玄米ご飯、鮭の塩焼き、味噌汁、納豆、サラダ
- 全粒粉パン、目玉焼き、サラダ、ヨーグルト、フルーツ
- オートミール、牛乳、ナッツ、フルーツ
昼食
- 玄米弁当(鶏むね肉のソテー、野菜炒め、卵焼きなど)
- そば、かき揚げ、サラダ
- 全粒粉パスタ、サラダ、チキン
夕食
- 玄米ご飯、豚肉の生姜焼き、野菜の煮物、味噌汁
- 魚の煮付け、豆腐、サラダ、きのこ汁
- 鶏肉と野菜の鍋
間食の選び方
間食は、空腹感を満たし、血糖値の急上昇を抑えるために、有効な手段です。
ただし、スナック菓子や甘い飲み物は避け、
- ナッツ類
- ヨーグルト
- フルーツ
- ゆで卵
- チーズ
など、栄養価が高く、腹持ちの良いものを選びましょう。
飲み物の注意点
甘いジュースや清涼飲料水は、糖分の摂りすぎにつながります。
水、お茶、ブラックコーヒーなど、無糖の飲み物を選びましょう。
3.4 食材の選び方・調理のコツ
食事プランが決まったら、次は食材選びと調理です。
スーパーでの食材選びのポイント
- 旬の食材を選ぶ: 旬の食材は、栄養価が高く、価格も安い
- 栄養表示を確認する: カロリー、PFCバランス、食塩相当量などをチェック
- 加工食品は控えめに: 添加物や塩分が多いので、できるだけ避ける
簡単にできる、栄養バランスの良いレシピ
インターネットや料理本には、たくさんのレシピが掲載されています。
- 「40代 男性 健康 レシピ」
- 「簡単 時短 ヘルシー レシピ」
などのキーワードで検索してみましょう。
時短調理のテクニック
忙しい40代男性にとって、時短調理は必須のスキルです。
- カット野菜を活用する: 洗う手間、切る手間が省ける
- 冷凍野菜を活用する: 長期保存が可能で、栄養価も高い
- 電子レンジを活用する: 火を使わずに、簡単に調理できる
- 作り置きをする: 時間がある時に、まとめて作っておく
調理器具の活用
便利な調理器具を活用するのも、時短調理のポイントです。
- 圧力鍋: 短時間で、食材を柔らかく煮込むことができる
- 炊飯器: ご飯を炊くだけでなく、煮込み料理や蒸し料理もできる
- フードプロセッサー: 野菜のみじん切りや、肉のミンチなどが簡単にできる
3.5 外食・コンビニ食の注意点
仕事が忙しいと、外食やコンビニ食が多くなりがちです。
しかし、外食やコンビニ食は、カロリーや塩分、脂質が高く、栄養バランスが偏りやすい傾向があります。
外食でのメニュー選びのポイント
- 定食を選ぶ: ご飯、味噌汁、主菜、副菜がセットになった定食は、栄養バランスが良い
- 単品を選ぶ場合は、組み合わせを工夫する: 主食、主菜、副菜をバランス良く組み合わせる
- サラダバーを活用する: 野菜をたっぷり摂れる
- 揚げ物や、脂っこい料理は避ける: カロリーが高いので、控えめにする
- ご飯の量を減らす: 大盛りやおかわりはしない
コンビニ食で栄養バランスを整える方法
- サラダチキンやゆで卵を活用する: 手軽にタンパク質を補給できる
- カット野菜やサラダを活用する: 手軽に野菜を摂れる
- おにぎりやサンドイッチは、具材に注意する: 野菜やタンパク質が豊富なものを選ぶ
- カップ麺やインスタント食品は控えめに: 塩分や添加物が多いので、できるだけ避ける
- 飲み物は、無糖のものを選ぶ: ジュースや清涼飲料水は避ける
飲み会での上手な食べ方、飲み方
飲み会は、楽しい時間ですが、食べ過ぎ、飲みすぎには注意が必要です。
- 最初に、野菜や海藻類を食べる: 血糖値の急上昇を抑え、満腹感を得られる
- 揚げ物や、脂っこい料理は控えめに: カロリーが高いので、控えめにする
- お酒は、適量を守る: 飲みすぎは、肝臓に負担をかけ、肥満の原因にもなる
- チェイサー(水)を一緒に飲む: アルコールの吸収を緩やかにし、脱水症状を防ぐ
これらのステップを参考に、自分に合った食事改善を実践していきましょう!